映画「シュガー・ラッシュ」内のゲーム「シュガー・ラッシュ」について
この前、ずっと観たかった映画「シュガー・ラッシュ」を観て来ました。
つまり、この映画を観て私、ボロ泣きしたので、その理由について言及していきます。
ネタバレ含
ゲーム「シュガー・ラッシュ」の主人公ヴァネロペ
ヴァネロペはプログラムに不具合を残した、シュガー・ラッシュの主人公キャラクターで、今作のラスボス的なキャラ「ターボ」によってプログラムと隔離されている。
シュガー・ラッシュは本来ヴァネロペが主人公であるようにプログラムされたゲームなので、ヴァネロペに残されているバグはおそらく再現度の低いバグだったはず。
バグの内容はキャラクターの短距離ワープとそれによる壁抜けなので、結構致命的なバグだと思うけど、まあそんなものでしょう。
それで、この映画のラストはヴァネロペが主人公としてゲームに復帰する。
だけど作中で(プレイヤーにゲームの故障だと思われるから)御法度とされたバグを再現して(バグありきとして)ヴァネロペがプレイヤーに人気のキャラクターになってるのが印象的。
この、バグがプレイヤーに愛されて云々・・・ってのはあのゲームを思い出させる。
封印されたデータがゲームをバズらせた伝説
20代のみなさん、お待たせしました。
封印されしデータが故意的なバグ技によって(たぶんメモリ操作によって)、作中に匂わされていた、まさに、幻のキャラクターが封印を解かれる。
初期ロットでのみ許される、シオンタウンでのバグによって誕生したのはご存知、幻のポケモン「ミュウ」だ。
裏技・うわさの一覧 - ポケモンWiki-ミュウの捕獲
ミュウはもともとプログラム内に存在する隔離されたデータで、特定の操作でメモリアドレスを云々して登場させることができるポケモン。
ポケモンが大流行したのは、個人的に、ゲーム性が口コミと相性が良かったからだと思っている。
でも口コミと相性が良かったのは「交換、対戦」のゲーム性だけじゃなくて、数々のバグ技(ウラ技)のウワサってのもバズりやすい要素だったはず。
ミュウがはやりすぎて、任天堂はミュウの存在を公式に逆輸入した形で場を収めたけど(天才的)、これがロストデータが愛された一番わかりやすい例だったと思う。
ロストデータやバグとプレイヤーの関係
ミュウ、ヴァネロペみたいなロストデータ。
ミュウの出現技、ヴァネロペのワープみたいなバグ。
こういうものは、しばしばプレイヤーと密接な関係がある。
今でこそ、アップデートですぐ修正されちゃうけど、いろんな例が今までにあって、例えば
格ゲーのめくりとかは、当時「なんだこれ!!当たり判定おかしいじゃねえか!!!」ってなった(と思う)けれども、今では格ゲーになくてはならない基本テクニックだしね。
めくり
アップデートのなかった頃のゲームでは、大会ルールとかローカルルールとしてバグ技を禁止にしたり、逆にバグ技を最大限活用するスーパープレイを競ったり。
ゲームの不具合っていうのは、ゲームをクソゲーにするだけじゃなくて、そのゲームを盛り上げたりバズらせたりする副作用もある。
バグだらけのゲームがクソゲー・オブ・ザ・イヤーを受賞する様子
このエントリで言いたかったこと
映画「シュガー・ラッシュ」のラストシーン。
2位で走行していたプレイヤーの女の子がゴール直前、ヴァネロペのワープでギリギリ1位にあがってそのままゴール。勝利画面で女の子とヴァネロペが喜びをわかちあう。
このシーンで「ああ、バグってても、上手くハマれば愛されるんだなあ。ヴァネロペ、よかったなあ。」と思って
私は涙を垂れ流しました。感動した。
つまり、わざわざ冗長な説明で言いたかったことは、この映画すごいいし、泣いたし、ちなみに泣いた理由はこういうことだよ。ってことです。