この前のドラゴンボールの映画を叩く奴は許さん。DBと鳥山明とエンタメについて【毎日更新その011】
旬を過ぎた内容ですので、注意してください。
ドラゴンボールZ 神と神
全宇宙の運命を賭けた魔人ブウとの壮絶な戦いから4年後。39年の眠りから目覚めた破壊神ビルスは、付き人であるウイスからフリーザを倒したというサイヤ人の話を聞き、界王星で修行していた孫悟空の前に現われる。界王の忠告を聞かずに久々の強敵に挑んだ悟空だったが、ビルスの圧倒的なパワーを前に手も足も出ずに敗北を喫する。さらなる破壊と伝説の戦士「超サイヤ人ゴッド」を求め地球へと向かったビルス。悟空と仲間たちは地球を破壊神の手から守るために立ち上がる。
18年ぶりにやっと新作映画が観れたのに
この映画を悪く言う人が多かったよ〜₍₍ (̨̡ ‾᷄⌂‾᷅)̧̢ ₎₎
というのもドラゴンボールを好きだという人たちの多くが、悟空やベジータたちが地球のために闘う物語が好きだからです。
先に断っておくと、わたしは悪しき者の魔の手から大切なモノを守るために闘う悟空やベジータたちが大好きだし、そんな悟空になりたくて少林寺拳法もやったし、幼くして(6歳くらい)うさぎ跳びをやり過ぎたせいで膝が壊れて水泳を始めた。というルーツを持つくらい、闘う悟空たちが好きです。
ドラゴンボールのなにがいいか
まずは前述のとおり。
そしてわたしレベルのドラゴンボール信者になると、鳥山明がいい、と思うものは全ていい、と思うようになります。
さて具体的にどういうことかというと、ドラゴンボールのいわゆる魔人ブウ編は素晴らしいということです。
ドラゴンボールが好きという人に多いのが
「やっぱりZが好き」
「フリーザ編は最高」
「セル編までは素晴らしい」
という意見です。わたしはこの意見に賛成です。
しかしわたしレベルのドラゴンボール信者では、(悟空がおとなになってからで言えば)魔人ブウ編こそが至高。ということになります。
鳥山明
ドラゴンボールは人気が出すぎたために、後半は無理やり描かされていた。なんて話はもはや常識のように浸透している話ですね。
また鳥山明はどう考えても簡単でバカで楽チンでくだらない漫画が好きであり、ドラゴンボールの前にはすでに、Dr.スランプで一世を風靡しています。
ドラゴンボールの魔人ブウ編
そんな鳥山明が、やっと連載を終えられる、これで自由の身だ。と思いながら描いていたのが魔人ブウ編です。
(その後もコンテンツとして存続し続けることになることは、当時すでに明らかだったでしょうけれども。)
魔人ブウ編には、鳥山明が好きそうなモノがたっぷり詰まっています。
シンプルで優しげなデザインの魔人ブウ、すっごい偉いのに驚いてばかりで全然弱っちい界王神、バカでやんちゃで強い子どもたち、みんなでワイワイ盛り上がる天下一武道会。
そして極めつけの、ミスター・サタン。
実は、個人的にいちばん描いていて楽しかったのはミスター・サタンなんです。
ボクは昔から、いばっているけどせこい っていうキャラクターが大好きなんです。
やっぱり本来はギャグマンガ家なんですね。
2003年 DRAGON BALL Z DVD BOX DRAGON BOX VOL.2 特典ドラゴンブック コメントページ
この引用のためにDRAGON BALL 超画集開きました。
悟空の最後の攻撃を、ミスター・サタンのサポートによって達成できた。これは戦闘民族サイヤ人として純化し過ぎて、強くなりすぎて、読者を置き去りにしてしまった悟空に対するアンチテーゼだ。みたいな意見もありますけど、それはちょっと言いすぎかなとも思いますわたしは。
前述の好きなキャラは?で鳥山明が最初に挙げているのは悟空ですしね。
さて、この魔人ブウ編はなんだかくだらないギャグ要素とか多くて、絵もちょっとコミカルで、あんまり好きじゃない。っていう人が多いようにわたしは感じるんですが、それこそが鳥山明がいちばん力を発揮できるところなのかなーとわたしは思いますね。
そして新作映画 神と神
魔人ブウ編でちょっと気の抜けた鳥山明が、もっと気の抜けた感じで書いた「神と神」だから、わたしはすごくいい映画だなーって思いました。
確かに今までの映画みたいにかっこいい戦闘シーンは少ないし、ベジータは泣かないけど、一見弱そうですごい強いビルスとか好きです。
わたしの大好きなかっこいいベジータ王子はいないけど、鳥山明が「ベジータには何度も助けられた」っていうように、ベジータとしての職務を全うしてたと思うしアリ。
新しいスーバーサイヤ人も、別に子供騙しのために出てきたんじゃなくて、悟空、いやみんなはどこまでも強くなれるってことを教えてくれたと思うし。
上には上がいる。この宇宙とは他の宇宙がある。いくらでも強いやつはいるんだ。っていう終わり方だって、悟空にとってこんな素敵な未来はないと思うし、すごく良かったと思う。
最後に大事なこと エンタメ作品
映画やアニメやゲームなどのエンターテイメント作品は商品であると同時に、芸術です。
一番!という正解がないものなので、その作品の良し悪しというのは、消費者の受け取り方のみに依存します。
(もちろん例外はある。目を覆いたくなるほど作りが雑であるとか)
だからわたしはこの映画が好きだし、魔人ブウ編が好きだけど、それらを嫌いって人が間違っているわけではないです。
ここに書いたことは「わたしの中での正解」だし、それ以外の意見も「あなたの中での正解」です。
こういうことをいうと、議論の好きな人は「それでは元も子もない。」というと思いますが、わたしはそういうものだと思っています。
正義の反対は悪なんかじゃないんだ。正義の反対は「また別の正義」なんだよ。
パワプロクンポケット7 黒野鉄斎
ちなみにこのセリフ、野原ひろしじゃないからね。
おわり
(なげやりでない)